教員、公務員の方へ
とびら法律事務所では、教員、公務員の方の案件を多数お取り扱いしております。
教員、公務員の方の案件は、教員、公務員の方の仕事、職場の特性への理解が必要になります。よく問題になるのは、退職金です。また、特に、ご夫婦の双方が教員、公務員の方の場合、職場を巻き込んでの騒動となったり、転勤や配置換えなどの問題に発展する可能性もあります。
教員、公務員の方の特殊性
1 退職金
教員や公務員の方は、民間企業と比べて、倒産や退職金制度の廃止のリスクが少なく、退職金を受給できる蓋然性が高くなります。そのため、退職がかなり先の場合であっても、退職金がもらえる前提で財産分与の検討をしておく必要があります。裁判例でも、退職時期まで13年先のケースで、退職金を財産分与の対象とした例があります。もっとも、退職金を受給できるとしても、金額、現時点で自己都合退職した場合、定年退職した場合、支払時期はいつにするかなどの争点もあります。
2 児童手当の受給者変更
公務員の方以外は、児童手当を実施しているのは、住所地の市町村です。そのため、たとえば、まだ離婚していないが別居している場合、児童手当の受給者を実際にお子さんと同居し面倒を見ている方に変更するには、住所地の市町村で必要な手続きをとることになります。
一方、公立学校の教員、公務員の児童手当の実施主体は所属庁です。ですので、児童手当の受給者を変更する際、ご自身の職場に届出をすることになります。通常、離婚前に児童手当の受給者を変更するには、現在受給をしている方と協力して手続を行うか、弁護士が作成した証明書または裁判所が作成した調停を行っている証明書が必要です。こういった書類を自分の職場に提出し、事情を話す必要があるということで、児童手当の受給者変更を躊躇される方もいます。
3 職場の特殊性
これまで弊所で多数の教員、公務員の方の案件を取り扱った結果、離婚や不貞などの問題から転勤になったり、職場の上司の方を巻き込んで話し合いを持たれたりするケースが民間の会社と比べてとても多い印象です。
特に教員の方の場合は、保護者の方や児童生徒にプライベートを知られずに、早期に問題を解決することが必要です。また、教員以外の公務員の方も、ご夫婦双方が公務員の場合は、今後長く続く公務員生活での人間関係を考慮し、できるだけ周囲の方を巻き込まずに早期解決を目指した方がいいと考えます。
弁護士に離婚問題を依頼するメリット
弁護士に離婚問題を依頼すると、以下のような法的なメリットがあります。
- 妥当な条件や見通しを知ることができる。
- 協議離婚、調停離婚、裁判離婚の手続きを任せられる。
- 書面を作ってもらえる。
- 提出する証拠を選んでもらえる。
- いつでも法的な質問ができ、疑問を解消できる。
- 過去の類似ケースについての解決策を聞くことができる。
- 裁判所に対等に意見できる。
退職金については、裁判所の考え方が複数あるため、正しい法的な理解が必要です。その他教員、公務員の方は、共済貯金といった特殊な財産や差押えがされやすいという特徴もありますので、弁護士に依頼され、法的なメリット、デメリットをしっかり把握した方がよいと思います。
弁護士に依頼した場合、法的なメリット以外にも以下のようなメリットがあります。
- 代わりに相手と交渉してもらえる。精神的な負担が軽くなる。
- 感情的に乱されず、冷静に判断できる。
- 相手が無視したり、はぐらかしたりしにくくなる。
- (裁判の場合)裁判所に行かなくていいため、仕事に支障が出ない。
- (調停の場合)調停委員に言いにくいことも代わりに言ってもらえる。
- 交渉や調停のその場で、有利不利、妥当、妥当でないという判断が即決でできる。
- できるだけのことをやったと後悔が残りにくい。
- 力強い味方ができ、1人で戦わなくていい。
教員の方は、朝が非常に早く、終業時刻後も教材の準備、会議、成績付け、部活の指導など、とても忙しい日々を送っておられます。
公務員の方は、予算請求時期や転勤の前後、年度末年度始めなど非常に多忙な時期があります。
弁護士に依頼すればご自身の時間を有効に使えるためメリットは大きいと思います。
弁護士への依頼を決めた際は、弁護士の中でも、特に”離婚を多数扱っている弁護士”に依頼しましょう。
弁護士が取り扱う分野は多岐にわたります。
弁護士も医師と同様に、それぞれに得意な分野があります。
とびら法律事務所は、設立当初より離婚に注力しています。離婚相談件数は年間500件を超えており、離婚相続部に所属する弁護士は常時30~60件の離婚案件を抱えています。これまで教員、公務員の方の案件を多数お取り扱いしてきました。是非、一度ご相談ください。