ご依頼前の状況

妻は、夫からの暴言、モラハラに耐えきれず離婚を決意し別居した。
しかし、夫は自分の非を全く認めず、逆に別居したことを責め立て、復縁を求めてきた。
モラハラ夫の典型例として、自分自身が重度のモラハラであることに全く気付いていなかった。
話し合おうとしても、夫は妻の話を全く聞かず、離婚の進め方に悩んでいた。

ご依頼後の状況

とびら法律事務所にご依頼後、弁護士は、離婚調停と婚姻費用分担調停を申し立て、当面の生活費を確保しつつ、離婚を求めた。
しかし、夫は復縁を希望し、離婚を拒否。
夫は復縁を求めているにも関わらず、婚姻費用の負担についても消極的な姿勢を示し、なかなか収入資料を提出しようとしなかった。最終的に、婚姻費用は月８万円という金額で調停が成立したが、離婚調停は不成立に終わった。
婚姻費用は調停成立後に数か月間は支払われたが、その後、支払いが滞ったことため、弁護士は素早く夫の給与を差し押さえた。

離婚については、弁護士は、夫のモラハラ、暴言と４年以上の別居を理由に離婚訴訟を提起した。相変わらず夫は修復を希望し、離婚を拒否した。また、夫は、仮に離婚に至る場合には、自分が子どもの親権者になると主張した。
裁判官が入っても夫は話し合いに応じる気配はなく、６回程度の期日を重ね、判決に至った。
尋問手続きの際には、弁護士は、ビデオリンクの方法を利用し、妻が夫と同じ法廷で会うことが無いような方法を申し立てた。裁判所もビデオリンクの必要性を認め、ビデオリンクでの尋問を実施した。
判決の内容は、離婚が認められ、子どもの親権者は妻、養育費は通常よりも長い、子どもが大学卒業時までの支払いを獲得できた。
なお、妻は早期解決を望んでいたため、財産分与、慰謝料、年金分割などの訴訟が長期化しそうな請求は求めなかった。